「 クラシック音楽 って、硬いイメージあるよね」
「金持ちの道楽だろ」
「知識が無いと面白くないんじゃない?」
そう思っていたクラシック音楽。
周りにクラシックを聞いている人もいませんし、自分の人生とは別の次元の話だろうと興味の触手を伸ばしてこなかったジャンルの1つです。
それよりヨルシカを聴いていたかったし、米津玄師を部屋でたれ流している方がよかった。何より音楽に向き合って真剣に聴くなんて柄じゃないし暇じゃない。
ただ、クラシックに人生を賭けて挑む若者は多数いるし、魅力に取り憑かれ、何万円もかけてコンサートに足を運ぶ若者も沢山いる。
一体、その人達と自分はどう違うんだろう?どんな思いがそうさせているのだろうか?もしかしたら、クラシックを知らない事は、とんでもなく勿体無い事なんじゃないだろうか?
そう思ってクラシックに関する本を読み、音楽を聴き、面白さを徹底的に調べてみたら…。
断言します。
クラシック音楽 をずっと聞いていたくなる!!
あぁ、疲れたからクラシックでも聴こう。なんてYouTubeでモーツァルトを検索して交響楽団の演奏を見る始末。
これはもっと世の中に伝えないといけないなと思い、クラシック音楽の楽しみ方を分析し、理解したポイントをまとめてみました。
・何か趣味の一つでも、と思いクラシックを調べてみる人
・テレビで交響楽団の映像を見て気になった人
などに向けて「クラシックって、こんな考え方で聞くと良いよ」という“楽しみ方”を紹介していきます。
クラシック音楽 は、演劇として見る

クラシックの本を読むと、作曲家達の人間性や歴史年表、楽器の種類が出てきます。そこから入る人もいるかもしれないですが、正直そんなに多くないと思います。
なぜならクラシックは『一度聞けば分かる』という類の音楽ではないからです。クラシックの魅力を教える人は、大事な事がわかっていないのです。
現代人にとって、音楽を聴くというのは4分程度で構成された作品を聞くイメージですが、クラシックは1曲が大体30分程度、2時間近い楽曲も存在します。
そう、音楽を聞くというより、演劇を見るだったり、映画を見る感覚の方が近いのです。
その感覚が無くクラシックを聴くと「まだ終わらないの?」が先に来ちゃうんですよ。
その昔、録音機材が無い時代は音楽は舞台に行って生で聴くのが当たり前でした。それは演劇と同じ感覚です。
クラシック音楽にも、30分の音楽が1部2部3部と構成されており(勿論そうでない形もありますが)全部で一つの作品となっているのです。
序破急といえば決まり過ぎですが、だいたいそんな感じで1部= 2部=3部=となっています。
「いやいや、そんな長い時間音楽だけ聴いていられないよ」
「だったら映像がある映画で良いじゃん」
「ながら聴きならポップスでいいよ」
と、なると思いますが、違うのです。クラシックはこうやって聞けばいいのです。
クラシックはサウナの後の外気浴みたいなもの
サウナやお風呂から上がり、ベンチに横になって裸で涼しい風を感じる外気浴のように、何もしない時間に目をつぶってグッタリ・マッタリ・ボケーっとしながら聴く音楽、というのが一番近いと思います。
元々宮廷音楽だったクラシックは、“嫌な音”や“不協和音”がビックリする程無いのです。だから穏やかに聞いていられるし、疲れた体にスッと染み込む感覚があります。
『この曲にはどんなストーリーが?』とか『作者が伝えたいメッセージは?』などの聴き方とは全く違うのが、僕がクラシックを調べた上で一番驚いた事です。
ポップスが、心を熱くさせたり前向きにさせるのに対し、クラシックはサウナ後の外気浴を3セットやったかのような、心地良い時間を与えてくれるのです。
「じゃあ何を聴けばそうなるの?」
こんな言い方すると悪いかもしれないですが、正直有名な奴を聴けばいいんです。隠れた名曲を追うより代表的な名曲を楽しむ方が遥かに良いのです。
「いやいや、癒されたい時におすすめとか、気分を上げたい時におすすめとかあるでしょ」と思うでしょうが、まぁ実際、人によって違うとしか言えません。
クラシック音楽って
ベートーベンの『交響曲第9番 ニ短調 作品125』通称“第九”とか
モーツァルトの『ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331』とか
型番みたいな名前が多いでしょう。
あれは、出来上がった当初ほとんどがあえて題名をつけなかったんです。題名をつけるとそのイメージに引っ張られるという事を嫌っていたのです。
『魔王』だったり『子犬のワルツ』だったりのクラシックの題名のほどんどが後から誰かが付けたものです。
その為、クラシックは受けての取り方次第でどう思われても何でも良い。となっています。
でも、強いてあげるとしたら、こうなります。
序盤はバッハ・モーツァルト・ヴェートーベンを聴け
何よりクラシックを複雑化して考えてはいけないと思っています。
クラシックは、弦楽器・管楽器・木管楽器・打楽器の4セットからなる音楽です。
そんな全ての クラシック音楽 の礎を作ったのは、バッハでした。
クラシックの父と呼ばれるバッハは1685年に生まれ、宮廷音楽家として王宮音楽・教会音楽・市民の為の音楽と数々の作品を発表していきます。
その数は1000曲。西洋音楽の基礎を作り、全ての道はバッハに通じると言われるほど。
さしずめお笑い界で言う所の欽ちゃんやドリフターズ。クラシック第一世代と言った方がわかりやすいかもしれません。
(勿論世代の諸説はありますよ。と言うか勝手にわかりやすくしているだけです)
ちなみに『ゴルトベルク変奏曲』不眠に効く音楽と言われており、不眠に悩まされいたカイザーリンク伯爵の為に演奏をした事が伝えられています。
その クラシック音楽 の遺伝子を受け継いだのが、モーツァルト・ヴェートーベンの第二世代。
現在でも著名なモーツァルトとベートーベンは、お互いオーストリア出身の作曲家です。
1750年〜1800年代。この二人が同時期に世に出るのは、何か凄いクラシック界が大きく動き出そうとしている事が感じ取れます。
・情熱的なベートーベンと
・優雅で華やかなモーツァルト。
どちらも魅力的で是非聞いて見てほしいです。
こちらが、モーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』。伊坂幸太郎の小説のタイトルにもなっている作品です。
あのCMソングが頭に浮かびますが、
そしてベートーベンといえば、第九(『交響曲第9番 ニ短調 作品125』)を聞いてみると良いでしょう。
ちなみにこの時期、オーストリアではハイドンと言うこれまた有名作曲家も活躍しています。その三人の様子はさしずめ、さんま・たけし・タモリのお笑いBIG3、第二世代と言った感じでしょうか。
この辺りまでのクラシックの名曲を聴けば、大体のクラシックの魅力は伝わるのではないでしょうか。
さらに深く クラシック音楽 追及する場合は、その下の世代・リスト、ショパンを聴け
この二人の名前は聞いた事があるかもしれませんが、この第二世代が終わった後の第三世代は、数々の作曲家達が活躍するクラシック戦国時代(と勝手に読んでいます)。
1800年代前半に活躍したであろう人達の事です。
・ショパン
・リスト
をはじめ
・シューベルト
・メンデルスゾーン
・ワーグナー
・ブルックナー
・ブラームス
などなど、数々の著名な音楽家達が台頭してきます。
その理由は、音楽が宮廷から離れ、民衆の物になった事が大きいでしょう。
宮廷に行かずとも、街で音楽会が開かれる現在と同じ様な形になり、民衆は自由に好きな交響楽団を観る事ができ、様々な個性が生まれてくる時代です。
まさにダウンタウン、とんねるず、ウンナンを筆頭に、今田耕司、東野幸治、爆笑問題、ダチョウ倶楽部などが生まれたお笑い第三世代に近いですよね。
バッハ、ベートーベン、モーツァルトを聴いて満足したら、この世代を漁ってみるのも良いと思います。
おすすめは、ピアノ協奏曲にこだわったショパン。
ショパンは静かで穏やかな性格で、ピアノ協奏曲ばかりを作る、生粋のピアノ変態(語弊があればすいません)。
実はクラシックを演奏するオーケストラ(交響楽団)には、ピアニストはあまりいません。
なぜなら、ピアノで演奏できる音域を弦楽器や管楽器で演奏し、音を膨らませていく事が良しとされていたからです。
ピアノはどうしても単音以上の音は出せませんからね。
しかしショパンは、それでもピアノ協奏曲を作り続けました。その事で、ピアノを学ぶ人達は必ずショパンを通るのです。
そして、そんなショパンと相反する熱く情熱的な性格のリスト。
彼らは当時のクラシック界ではスター的存在でありライバルでありながら、めちゃくちゃ仲が良かったのです。
そんなドラマチックな事があるのでしょうか?音楽を通して、性格の違う二人が共鳴し合い、新たな作品を生み出していく、感動的なストーリーがあったのでしょう。
リストは、超絶技巧の達人でした。
その為、『超絶技巧練習曲』という名の楽曲があります。
観るとマジでヤバいです。
こんな変わったクラシック曲もある!?
1900年以降、クラシックは混沌を極めます。
数々の作曲家が新しい音楽を模索し、何か変わった事をしたいと考えた末に異常なクラシック音楽が生まれます。
【4分33秒】
これは曲です。
まぁ、一回聞いてみたらわかると思います。
そうなんですよ。
この曲は『何の音も出さない』と言う前衛っぷり。
4分33秒間、黙ってる。何周回った発想なんでしょうか?
【ワーグナー『ニーベルングの指環』】
こちらは、聴かない事をお勧めします。
4部に分かれた楽曲なのですが
序夜:2時間40分
第1日:3時間50分
第2日:4時間
第3日:4時間30分
と、4日間、15時間以上の時間をかけて演奏する楽曲です。
こんなのはもういいんです。
ふざけていないで、しっかりクラシックを演奏して下さい。
ただ、それもまたクラシックの魅力なのかもしれません。
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