現在Netflixで公開中の一話完結型 海外ドラマ『 ブラック・ミラー 』。

2011年から放送されているイギリスのテレビドラマで、現在シーズン5まで見る事が出来るが、これが本当に面白い。
全て近未来を舞台にオムニバス形式で構成されているが、このドラマの魅力を一言で並べていくと…
・星新一のショートショートをハリウッド映画レベルで楽しめる。
・世にも奇妙な物語の「面白かった〜」と思い出す回レベルばかり。
・テクノロジーの未来として『丁度良い恐怖感』。
・めちゃくちゃ怖いのもある。勿論幽霊じゃないテクノロジーの怖さ。
・短編なのに全部映画レベルのセット・脚本・映像のクオリティ。
・全部の話がしっかりオチている(ここが大事)
・1時間で完結するから、結婚式のご歓談中に流してもいい。
・海外ドラマが長くて苦手な人でも続かないからOK。
・海外ドラマが好きな人は、単純に面白いからOK。
・ちょっと時間がかかる通勤時間の人は行きで1本、帰りで1本見れる。
といった所だ。
海外ドラマが苦手な人でも、このブラック・ミラーは簡単に見れるだろう。
なぜならほぼ全て1時間で収まるし、なぜか5シーズンまでで22話、つまり1シーズン3〜6話しかないからである。
(本当に何故だろう?1シーズン10話作ってくれ!)
オムニバス形式のドラマが好きな人は、多くは“設定好き”“設定萌え”な人だろう。
このドラマはそんな人に“設定萌え”の興奮をもたらしてくれる。
ただ、気をつけて欲しいのは
普通のドラマと違って1−1から見るとイマイチなのだ!
普通は1―1は鉄板で面白いの作ってくれよ、と思うだろうが
最初だから様子見…ではないけど好みが分かれるのだ。
そこで「はいはい、これだけ推してても所詮こんなもんね」と思われるのが非常に悔しい。オススメするのが恥ずかしくなってしまう。
本当に面白いんだ。ただ、シーズン1−1から見るのじゃダメなんだ!
と言う事で、『ブラック・ミラー』の全22話を再編成し、見る順番をわかりやすく順番にしました!
野球の打順の様な感覚で、この流れで見て貰えたら幸いです。
お願いします。本当に見て下さい。お願いします。
1番:1500万メリット (シーズン1-2)

この時代の人々は極度の管理社会で暮らしている。
高度な建物の中で暮らしており、ここから脱出する方法はただ一つ。
オーディションに出演し、スターになること。しかし優勝者には予期せぬ残酷な運命が待ち受けていた。
Netflix あらすじより
この話は、“オーディション”のシステムを考えただけで天才的。
この世界に生きる人は、部屋の壁は全てがフルスクリーン。ディスプレイ上で自然の映像や好きな風景を映して狭い部屋で暮らす。
いつかはスターになって、この部屋から出たい。
だがこの部屋を出るには大量の「メリット」と言う通貨が必要となり、それはサイクリングマシンを漕ぐ事で貰う事ができる。
ただ、このメリットは歯磨きや食事、ゲームなどでも消費してしまうのだ。まるでカイジの地下労働施設だ。
この設定だけでお話として“勝ち”である。それだけでショートドラマとしてしっかり面白いのに、それを超えてくる展開も見所だ。
2番:アシュリー・トゥー (シーズン5-3)

個人的には大好き。
内気で孤独な少女は、大好きなポップスター、アシュリー・オーをモデルとしたロボット人間に夢中。
一方で、アシュリー本人の日常は、崩れ始めていた。
Netflix あらすじより
若者のカリスマ的存在のアーティスト『アシュリー』に憧れる女の子・レイチェルの話。
誕生日にアシュリーの意思を内蔵した市販のロボットおもちゃ『アシュリー・トゥー』を父からプレゼントされる。
学校に馴染めず部屋で“唯一の友達”であるアシュリー・トゥーと会話をするのが楽しくなるレイチェル。
それを良く思わないバンド好きの姉・ジャック。
この姉・ジャックが本当に憎たらしく見えるが、後半のジャックの魅力が半端ないのだ。
驚きの展開とどんどん進むストーリーにぐいぐい引き込まれ、最後のシーンでガッツポーズしてしまう。
何でこんな展開作れるんだよ!!と高揚感が湧く作品だ。
3番:メタルヘッド(シーズン4-5)

ここで打って変わってシンプルなストーリーの話。
“イヌ”と呼ばれる人間を監視するロボットに追いかけられるサスペンスホラー。
あるものを探して忍び込んだ倉庫にいたのは、逃げても逃げても追ってくる恐ろしい敵。
捕まれば命はない。生き延びるための決死の逃亡劇が始まった。
Netflix あらすじより
これは、追いかけられるだけの話にも関わらず、映画“湯を沸かすほど熱い愛”同様、どんどんページがめくられる様に驚きや発見が出てくる。
シンプルなストーリーなので、社会風刺やメッセージ性などを求める人にとっては何も無い様に感じるが、例えば映画“マッドマックス〜怒りのデス・ロード”は、行って戻ってくるだけの話なのに面白い。
この話も、そんな雰囲気があるのだ。
心霊ではなくテクノロジーなのに、めちゃくちゃ怖かった。
4番:宇宙船カリスター号(シーズン4-1)

80年代ポップでアバンギャルドな感じが好きです。
4番を任せるのは、エミー賞でテレビ映画部門作品賞・主演男優賞・脚本賞・撮影賞・作曲賞・編集賞・音響編集賞など総なめしたこの作品だ。
深い知識と勇気で乗組員を率いるロバート・デイリー船長。
だが新たなメンバーが加わった事で、宇宙船に隠された驚くべき秘密が明らかになる。
Netflix あらすじより
この話は詳しく説明しない方がいい。
驚きの設定、ハラハラドキドキな展開、軽快なトーク、胸が苦しい人間ドラマと映画に求めるほとんどの要素を満たした話なんじゃないだろうか。
5番:ストライキング・ヴァイバーズ (シーズン5-1)

VRの仮想空間で体感できる格闘ゲームのお話。
学生時代の親友であるダニーとカールは、当時熱中していた格闘ゲームのVR版で久々に対戦する。
だがそれが、思いもしなかった事態を招くことに。
Netflix あらすじより
こんな話あったら良いよね。と思いながら見ていたら、ハイレベルなアクションシーンと格闘ゲームのリアル感にグイグイ引き込まれ、人間のサガに心が打たれる。
ある形での恋愛模様を、少女漫画よろしく、ドキドキ感満載で見せてくれる。
ある意味胸キュン必死の作品である。
ラスト:ブラック・ミュージアム(シーズン4-6)

ブラック・ミラーのシーズン4最終話のお話だが、これまでの集大成と言う作品だ。
荒野のハイウェイを走る旅行者が足を踏み入れたのは、犯罪に関するものを集めたミュージアム。
その奥には、恐るべき目玉の展示物が待ち受けていた。
Netflix あらすじより
この話は6番じゃなく、ラストだ。
先述の通り、5話まで見て貰えば、おそらく後は何をどの順番で見ても面白いだろうし、ブラック・ミラーの魅力は損なわないと思います。
ただし、ブラック・ミュージアム。こいつは違う。
ぶっちゃけて言うと、今までのテクノロジーアイテムがバンバン出る、ラストの“伏線回収的お話”なのだ。
これは最後のデザートとして取っておいて、他の話を見て貰いたい。
そして『面白い話他に沢山あるじゃん!』と思ったら、是非おすすめしてほしい。
何故かと言うと、ブラック・ミラーが大好きだから。
早く続編待っています。
https://www.netflix.com/title/70264888
同じくNetflixのアニメ『かげきしょうじょ!!』の楽しみ方も紹介しています。