以前、メッセージが隠されているとされる、いくつかの企業ロゴを紹介させていただいた。
今回は仮想通貨(暗号資産)であるビットコインのロゴに関する秘密を調べてみたので紹介したいと思う。
2021年9月7日、中米エルサルバドルの法定通貨にもなるビットコインだが、現在知られているロゴはこれだ。

文字の方はあまり目にする機会は少ないと思うが、「B」と書かれた左のロゴマークは見た事がある人も多いのではないだろうか?
このロゴマークだが、実はビットコインの開発者(サトシ・ナカモト)がデザインしたものではない。
秘密①マスターカードがもとになっている!?
ビットコインの開発者、サトシ・ナカモトの正体は未だ明かされていないが、このロゴをデザインした人物も誰だかわかっていない。
Bitcointalk(ビットコイントーク)と呼ばれる仮想通貨の掲示板サイトに、どこからともなく現れた正体不明の人物が提案したのが、このロゴなのだそうだ。
その時の投稿がこちら。
Hi guys, just drop by to say hi and to share with you some of the graphics I have done, feel free to download. All files are in PNG format, and almost all of them with transparent background. Hope you will find them useful.
Bitcointalk より
大雑把に日本語訳すると「私が作ったロゴです。みなさんの役に立つのを願っています」といったところだが、その言葉どおり、現在広く知れわたり利用される事となった。
そして、この正体不明の人物はBitcointalk上で「bitboy」というハンドルネームを名乗っているのだが、他のユーザーがこのロゴについて「マスターカードのロゴに似ている」とコメントした際には「インスピレーションの元になった」と答えており、クレジットカード会社のロゴから影響を受けた事も告白している。

bitboyがロゴについて言及しているのは以上だが、フィル・ウィルソンという人物もビットコインロゴについてコメントしており、一説として以下に紹介する。
秘密② 縦線が貫通していない理由
ドルや円などの通貨記号($、¥、€など)にそれぞれ入っている縦線もしくは横線。
この線は、どの通貨記号にも共通に入っているのだが、ビットコインは縦の線が貫通していないのがわかる。

さらによく見ると、この2本の縦線はロゴを構成する他の線よりも少しだけ細くなっているのがわかるだろうか。
これはどういうことだろうか。
実はこの縦線は「B」のものではなく後ろに隠れている文字のものだという。
そして、その後ろに隠れているのは文字というのがドルの「$」なのだそう。
つまりBitcoinの「B」のシンボルの後ろにある「$」が「B」によって隠されてされているのだ。
線が細いのは「$」は「B」の後方にある、ということを示すためでもあるのだという。
世界の基軸通貨の座をドルにとって代わるのがビットコインであるることを象徴しているのかもしれない。
秘密③ ロゴに多用される「12.5」が意味するもの
また、Bitcoinのロゴには、いたるところに「12.5%」が多用されている。
・まずはBのロゴの下側の横棒の先端の角度が12.5度。

・ロゴ全体の傾きの角度(14度)を決めた理由が12.5。
(12.5を10で割り続けた数字を足していくと、約13.888…となり、描画プログラムを使用して図形の作成を行うと、角度は14度になる)
・オレンジ色の円は12.5に宇宙の数字をかけた大きさ。
(「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」として知られる42を12.5にかけた数字が525%だがオレンジ円は「B」の525%の大きさになる)
さらに、これら多用される12.5が意味するのが「B」なのだという。
12.5 を分数に直すと1/8となり、さらにその8はBitcoinのポート番号「8333」にも出てくる数字であり、そもそも「8333」が選ばれた理由は、8がBitcoinの「B」に最も似ている数字だったからだという。
さらにBlockの「B」の意味もあり、Bitcoinのロゴは多数のブロックで構成されていることを指し、このロゴ自体が、ブロックチェーンのような存在である事をあらわしているのだ。
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