現在2021年11月2日。発売されている漫画『 ウマ娘シンデレラグレイ 』は絶対にアニメで話題になると断言します。
ウマ娘シンデレラグレイ は、人気ゲーム『ウマ娘。』のスピンオフ作品で現在ヤングジャンプにて連載されています。
「ウマ娘。に興味がない人は手に取らないでしょ」
「可愛い系の漫画は読む気がしないな」
と思っている人、本当に間違えています。ウマ娘。を知らない人でも、ウマ娘シンデレラグレイは楽しく読む事が出来ますし、その面白さは化物級です。
ウマ娘。の魅力とは?
ウマ娘。は言わずと知れた、実在する競走馬の名前を冠した“ウマ娘”と呼ばれる可愛いキャラクターが切磋琢磨しながらレースに挑み成長する人気ゲームであり、アニメ・漫画作品。月収100億円を稼ぎ出すと言われている令和のヒットコンテンツの一角です。
ウマ娘。の主人公的存在は、スペシャルウィーク。
ウマ娘。は可愛い絵柄と琴線に触れる懐かしさに加え、現実と同じ成績やエピソードを元にストーリーを構築しています。
1997年〜1999年にかけて、中央競馬の人気がピークに達していた時代の代表馬であり、競馬ファンにとっては懐かしのアイドル馬。
戦績17戦10勝と決して最強という程ではないが、ドラマチックなレースで人々を魅力し活躍した馬が、当時のライバル達(エルコンドルパサー、グラスワンダー、テイエムオペラオーなど)と物語を進めていきます。
スペシャルウィークは北海道の田舎出身で生みの親は生まれて間も無く亡くなり、「お母ちゃん」と呼ぶ育ての親からトレーニングを積んで成長。
日本ダービーで1番人気となり、5馬身差で圧勝するなど、史実に沿ってストーリーが進むので、緻密な設定が構築され、感情移入しやすく面白いのです。
しかし、悪い言い方をしてしまえば、面白いというのはゲームの話です。漫画やアニメ・ドラマには、計算や足し算では決して越えられない面白さの壁があり、そこは超えてはいない印象です。
しかし、ウマ娘。のスピンオフ作品、ウマ娘シンデレラグレイは違います。
この漫画は本家ウマ娘を飛び越え、圧倒的な画力と表現力で、漫画としての面白さを十分に発揮し、元々の可愛さ・懐かしさ・ストーリーの緻密さという計算上の魅力を更に引き上げ、現在人気トップクラスの面白さになっているのです。
面白さは筆舌に尽くし難いですが、そんなウマ娘シンデレラグレイの魅力を紐解いていきます。
ウマ娘シンデレラグレイ の魅力
ウマ娘シンデレラグレイは、オグリキャップが主人公となります。芦毛と呼ばれる灰色がかった白い体をした、地方出身馬です。
仔馬の頃は前足が外向きとなっていて競走馬にとっては致命的な欠点だったのですが、牧場長が毎日せっせと足を揉み、爪を削り少しずつ少しずつ矯正していき、晴れて競走馬になれた馬です。
普通のサラブレットとは違う地方の田舎出身で生まれつき脚が弱い馬が、中央競馬を席巻する人気馬になるまでを漫画にした話です。

実際のオグリキャップ同様、世間知らずでポーカーフェイスでよく食べる、とにかく主人公としての魅力が満載となっています。
ウマ娘シンデレラグレイには格好良さを演出する為の様々な漫画表現が施されています
面白さ① 目の光の残像効果
例えば、目の光の残像が動くエフェクトも現代漫画表現の1つです。

これは目の中心から光の残像をつける手法です。例えば、黒子のバスケでキャラクターがゾーンに入った時に出たりします。
これをつける事により、スピード感だけでなく狂気を演出できるんです。ゾッとする程恐ろしい速さが効果的に作れます。
面白さ② コマとコマの間文字
このコマの間に文字を入れる事も、現代漫画でよく見る手法です。

これをする事で、ページに時間の概念が入り、ナレーションが挟まる様に立体感が生まれます。このコマとコマの間に文字を入れる、ある種のメタ構成ともいうべき手法は他の漫画では『3月のライオン』が初めてやったんじゃないかと記憶しています。
コマとコマの間の空間を生かした見事な漫画手法ですね。この技術を意図的に、効果的に入れているのが面白さの秘密でしょうか。
面白さ③ 競馬に詳しすぎる
例えば馬の蹄につける『蹄鉄』にはどんな種類があり、ルールがあるのか?
そんな馬の擬人化漫画ならではの情報を細かく教えてくれるのも魅力。
蹄鉄とは、馬の蹄につけるレース用のスパイクの役割をする器具ですが、実はメーカーや種類があり、レース用、トレーニング用など使い分けがされています。
そんな情報をストーリーから外れずに伝えてくれるのも魅力です。

この様に、靴を買いに行くシーンで
「強化樹脂の先芯入り。オグリちゃん足で掻く力が強いからつま先の強度が心配だった」
「トレーニング用はちょっと重いけど耐久性があって減りにくい極難鋼が一般的」
「レース用はアルミ合金の蹄鉄がおすすめ」
などなど、『へぇ』という情報も教えてくれます。
面白さ④ キルラキルフォントを使っている
最後は好みです。2013年・2014年に放送したテレビアニメ『キルラキル』で使われるフォントが一時期、格好良くて話題になったんです。

このサブタイトルのフォントです。実物がこちら。

やっぱり格好良いですよね。
そんな4つの要素をピックアップしましたが、ウマ娘シンデレラグレイには他にも面白いポイントは沢山あります。是非1巻だけでも見て魅力を探してみてはいかがでしょうか。
他にも漫画について魅力を解説する記事を書いています。
こちらの記事もチェック。
[…] […]